フォーラム活動報告
Musicman-NET SPECIAL REPORT & INTERVIEW
レコーディング三者協議会(ref) 設立記念座談会 3/4page



●DAWが出てきたことで誰でも音楽が作れるようになってきた。聴き手も、何千曲という音楽を常に持ち歩けるようになった。テクノロジーの発達でずいぶん裾野は広がったと思うんです。ただ残念ながら山の頂の高さが下がってしまったという印象は否めないと思いますが。

椎名:今のところは内側の話で終始していて、今後、外に向かってどういうことができていくのか?っていうのは、正にこれからだと思います。既にそれぞれの立場で色々な活動をしてきていると思うんですけれど、それをrefで一緒に行うことによって、より大きなアプローチができると思うんですよ。

大野:コーディネーター側から参加する意義として、ひとつは新しいルール作りができると思うんです。これまで三者三様のルールはあったんですけど、みんなが納得できる、認め合うルールがなかったんです。このrefに集まることによって、みんなが納得できるルールをオフィシャルにして、それをクライアントに示していく、ということですね。今はこういう時期ですから、みんなでルールをもう一回見直しながら、共有できる部分を作りましょうということもあるんじゃないかなと思います。

●長い間の商慣習の違いは、それぞれの団体で根強くあると思います。それを一緒に考えて変えていくというのはとてもハードルが高そうに思えるんですが、いかがですか?

内沼:実感として、スタジオでの駐車場の利用など、以前よりスムーズに事が運ぶようになったんですよ。これはまずrefの恩恵かなと思うんですけど(笑)。だから色んな面でスムーズな音楽制作の環境が構築できていけばいいかなと思います。

椎名:新しいルールを作ることは自分たちを守る話でもあるわけですよね。1月にできたばかりなのでまだ明確な目標は打ち出していませんが、少しづつ発信していけたらと思います。

●椎名さんが最初にお話されていた、アメリカのギルドやユニオンのやり方で日本の音楽に活用できるようなものは考えられますか?

椎名:すぐ持ってこられるようなものはないですね。ただ、職能別にギルドがあってそれが横の連絡をする時に上手く活用されている。コンテンツの二次利用なんかに関することでも、とても合理的にスムーズにいってることがありますので、業界の中の風通しをよくすることは絶対プラスに働くんですよ。だからそういう意味で屋台骨は根本的に違うんですけども、真似してもいいところはあると思います。音事連さんとMPNの団体間では本当に歴史が長く、ミュージシャンの権利処理に必要なデータを提供していただくなど、様々な協定を昔から結んではきているんです。ただそういう関係にレコーディングスタジオという場所が加わることで、さらに視野の広い議論ができるんじゃないかと期待しています。

大野:音事連の中では今まで喧々諤々「こうでありたい」ということを述べてはいたんですけども、誰に対して提案したらいいのかわからなかったんです。色んな意見が出ていても結局、内向きな話になってしまう。それをこのrefに集まることによって外に向かって発信できるということは、新しい時代の始まりだと思います。

●今まで個別の団体の中での意見や情報が、こういった協議会(ref)の場ができることによって共有されると、それぞれの団体に参加する会員さんたちにもメリットが生まれたりするのかな、と期待するんですけども。

大野:メリットはまだまだ先かもしれないですね(笑)


●大野さんが先ほどおっしゃった、イベントであったり新人発掘はこういう枠組みで可能になるのではないでしょうか?

大野:そうですね。こういう枠組みでないとできないということはないと思いますが、プロフェッショナル・スタジオとプロフェッショナル・ミュージシャンとプロフェッショナル・コーディネーターとが知恵を出しあって録音をした最高の音を私たちが外に発信していく、これが我々の役割じゃないかなと思います。


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